ローカルアクティブラーニングプロジェクトは、地方(長野県木曽郡木曽町開田高原)の中学生と共に地元の魅力を再発見し外に向けて発信する活動や、留学生や海外の同世代との異文化交流活動を行っています。またその中で学校や地方行政との協力体制を作り、学校を地域が一体となって運営する「コミュニティ・スクール」の取り組みを発展させ、普及させることを目指しています。その根本には、「地方と都市の教育機会の差」に対する問題意識があります。私たちは、コミュニティ・スクールを発展させ、地方の子ども達がより多様な学びを得られる機会をつくることでこの問題にアプローチしたいと考えています。また、コミュニティ・スクールが行政・学校・地域の人・地域外の人を含めた様々な人が集い、協働する場所、「地域コミュニティのプラットフォーム」としての役割を担うようになるのではないかと考え、その効果について研究を進めています。
理念
プロジェクト名でもあるアクティブラーニングを「自分で考えて能動的に行動すること」と定義し、大学生、中学生、学校の先生、地域の大人がお互いに働きかけながら、関係者全員が主体的かつ能動的に学んでいくプロジェクトを目指しています。
フィールド
長野県木曽郡木曽町開田高原は、長野県御岳山の麓1000mから1500mに広がる、人口約1800人の地域です。最寄り駅から町営バスで40分ほどかかり、バスの本数も1日に10本程度と多くありません。地域に唯一の中学校が私たちが関わっている木曽町立開田中学校。全校生徒36名と比較的小規模な学校で、クラスメイトはほぼ幼少期から変わらないため、生徒同士のつながりが強い学校です。
最近の活動
2017 年度夏期活動:International Summer Camp
慶應義塾大学の日本人学生 6 名と留学生 4 名が長野県木曽郡木曽町開田高原を訪問し、2017年 8 月 7 日から 11 日の 4 日間に渡ってワークショップを実施しました。参加者は、長野県木曽郡木曽町立開田中学校の全校生徒 36 名のうち、中学 3 年生の有志 13 名と中学 1・2 年生の有志8 名の、計 21 名でした。中学生は、日本人大学生や留学生と共に開田高原を巡る中で、魅力を再発見し、成果物として PR 動画を作成しました。ワークショップの目的は、
1自分のふるさとの魅力を再発見する
2異文化について大学生や留学生と関わる中で知る
3英語を使う体験をする
の 3 点です。ワークショップの後、中学生からは「開田高原がどれほど素晴らしいか改めて知ることができた」、「みんなと意見が違うとき、どういう風に言えばいいか難しかったけど、楽しかったです」、「留学生に英語で開田の説明をしたりして、英語も進化したと思います」などの感想をもらうことができました。