概要
私たちコミュニティーデザインプロジェクト(以下CDP)は、地域と大学が協働で行う取り組み(域学連携)のモデルケース提案、それへ向けたフィールド内での実践活動を通して、地域と大学の持続可能な関係性構築の過程を研究しています。現在 SFC のある遠藤地区をフィールドとして、地区最大の魅力である農業・豊かな食環境を切り口に、コミュニケーションの活性化や教育の視点からも地域を捉え活動をしています。
変遷
私たちは、2009 年より約 6 年間ヤングアメリカンズプロジェクトとして The Young Americans( 以下 YA) をフィールドとし、表現教育の公教育への普及を目的に活動しました。2015 年 9 月より、YA から学んだ人と人の関係性のあり方を基に、フィールドを未来創造塾とし、コミュニケーションデザインプロジェクトとして、大学内での人と人の関係性を円滑にする活動しました。その後、2017 年 4 月より、個々の人々の関係性に加えコミュニティそのものに視野を広げ、大学と遠藤地域の持続的な関係性構築を目的に、SFC 生・教員・遠藤地域の方々を巻き込んで活動を行なっています。
フィールド
私たち CDP は SFC を取り巻く環境である藤沢市遠藤地区をフィールドに活動しています。遠藤地区は土地面積 4,280,125 m2、人口 6,161 で構成されています。古くからの住民も多く暮らす農村地帯であり、野菜や果樹の栽培が盛んな地域です。 また、地区の住民が集い年に三回行うお祭りは「遠藤三代祭」として現在も地域の住民から愛されており毎年賑わいを見せています。この土地の豊かな「食」と三大祭りからも伺える住民の行動力を強みに、地域と大学生が共に活動しています。
理念
私たちは理念として、「持続的な域学コミュニティの構築と創発」を活動の根本に抱いています。そして、域学コミュニティを「大学と大学の所属する地域とが相互交流を通して、お互いの適材適所を理解し、自発的な行動を生み出す空間」と定義しています。私たちは、地域の方と日常的・定期的に顔をあわせるからこそ築くことのできる関係性があると考え、そのような交流を通して大学と地域の関係性の中に持続可能性を持たせることを意識して活動に取り組んでいます。
目標
遠藤地区と SFC との活動はこれまでも行われてきました。しかし、学生が卒業する度に終わってしまう一過性のものでした。CDP はここに着目し、遠藤地区とSFC の持続的な関係を築くために取り組んでいます。例えば、長期休暇中の特別研究プロジェクトなどを通じて地域に触れる機会を創出することによって、SFC内外のより多くの人を遠藤地区の活動に巻き込み、本プロジェクトが地域に興味を持つ「きっかけ」となることを目標として活動しています。
最近の活動
顔の見える関係性を第一に考える私たち CDP は、遠藤地区の方との「協働」を通して、遠藤にある大学だからこそできる地域との活動を行って来ました。具体的には、遠藤の豊かな食材を使い、遠藤地区の夏祭りへの地域の方々と大学生の共同出店を行ったり、地元食材を使った料理を持ち合い、地域と大学生の今後について語らう会の企画などを行いました。
2017 年度活動記録
・2017 年度 4 月 長谷部葉子研究会 「たけのこ祭」「遠藤の春を味わう」をテーマに、長谷部葉子研究会1週間合宿内で開催した。遠藤民生委員の方のご指導により、遠藤地域の筍を学生と民生委員で収穫した。その筍を調理し、竹細工の器でいただいた。
・2017 年度 8 月 遠藤夏祭り共同出店「ほかほかイモ」より多くの学生に遠藤について知ってもらうことを目的に、研究会に限らず、学生の参加を募り、有志 20 名の学生と民生委員、遠藤市民センター職員の方々と「えんどう夏祭り」へ出店した。お店では、遠藤で取れたじゃがいもを蒸し販売しました。
・2017 年度 11 月 郷土の散策 レクリエーション企画
初めて大学生が郷土の散策に参加した。大学生主催でレクリエーションを行い、参加した子どもたちと「遠藤の好きなところ」を葉っぱや木の実を貼って作りました。遠藤地区と SFC との活動はこれまでも行われてきました。しかし、学生が卒業する度に終わってしまう一過性のものでした。CDP はここに着目し、遠藤地区とSFC の持続的な関係を築くために取り組んでいます。例えば、長期休暇中の特別研究プロジェクトなどを通じて地域に触れる機会を創出することによって、SFC内外のより多くの人を遠藤地区の活動に巻き込み、本プロジェクトが地域に興味を持つ「きっかけ」となることを目標として活動しています。